第二次世界大戦後にスマトラ島北部のセル
ダンという地域から兵隊さんが持ち帰った
1個の芋を種子島内で栽培しはじめたのが
安納芋(アンノウイモ)の始まりだと言われて
います。
その芋は糖度が高く食味が良いことから、
栽培が安納地域から他地域に拡大したこと
により、安納地域の名称を取って「安納芋」
と呼ばれるようになりました。
安納芋には、他の薩摩芋と比べてショ糖が
多く含まれている。安納芋の甘さの秘密は、
このショ糖にあります。しっとりとした
食感は、オクラや山芋などに含まれている
多糖類を多く含んでいるからのようです。
器 : 染付亀盛り鉢 亀万寿
驚きの甘さと、ねっとりとした食感が大人気で、
工房のある恵那でも「安納芋」が最近、盛んに
作られるようになりました。
安納芋の甘煮を、沢村貞子さんの献立を参考に
作ってみました。(「沢村貞子の献立」料理・
飯島奈美/リトル・モア 出版社)
「沢村貞子の献立」(365日の献立日記)は、NHK
Eテレでも放送中です。
昭和の名脇役として知られる沢村貞子さんが
26年半、毎日続けた「献立日記」。滋味溢れる
お総菜に知恵と工夫がつまっています。その
日記をもとにフードスタイリスト・飯島奈美
さんが料理しています。
器 : 染付華小鉢 野の花